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兄弟パロ第四段

視点変わってGです。
仲良し兄弟二組目。
兄弟ネタは大好物ですvv
4.Fratello di amico.
 ~彼は天邪鬼の不器用な気づかいを聞いたらしい~
 
「はぁ、俺が付いていながら………」
「うわぁぁぁ、沢田さんん!! オレが付いていればぁぁ!!!」
 周りの苦情申立の一斉口撃を食らうのは間違いなく俺だろう。今から頭が痛い。現実でも片手で頭を抱える俺の隣では腹違いの弟が身も世も無く両膝付いて頭を抱えて嘆いている。お~~い、どうでもいいが此処公道だぞ~~。周りの視線が痛いからそろそろせめて立ち上がってくれ。
「隼人。いつまでもそんなとこでしゃがみ込んでんなよ」
「誰の所為だとっ!!!」
 銀色の頭をぽふぽふ叩けばギンッと物凄い目で睨みあげられた。うん、言いたいことは解ってる。俺だってこういう展開になるとは予想外もいいところなんだ。まったく、寄りにも寄って――― 

 ―――ジョットが弟に特別な執着を示すとは。

「せめて行き過ぎた兄弟愛で収まることを祈るしかねーなぁ………」
「んな消極的なっ!!」
「じゃぁ、てめえはジョットを実力行使で止めれんのか?」
「うっ………」
 その気になったジョットを止められる者などそうはいない。守護者全員で掛かるとか、戦闘に長けたアルコバレーノを複数人味方にするとか、かなり反則上等の方法を行使しなければまず無理だ。しかし、協調性の無さでは定評のあるジョットの守護者が一致団結することなどよっぽどの事態にならないと在り得ない。そもそも雲と霧はよっぽどの事態でも自らの望みと合致しない限り動かない。
「………ザンザスのとこを凌駕する問題児集団だからなぁ、うちは」
 本当に、『大空』ってのは問題児に好かれやすいのか? 何でも来いな性格も、喧嘩上等な性格も、まるっと相手をそのまんま受け止め受け入れるという点では同類だ。だからこそ、世間から飛び抜けた特出した者ほど、拠り所を求めて心近く在ることを望まずにいられないのか。

 ボンゴレの継承権を持つ証たる『炎』を宿す者達は、総じて守護者と呼ばれる側近を持つ。
 ボンゴレである主をその性質から『大空』となぞらえ、それぞれ『嵐』、『晴』、『雷』、『雨』、『雲』、『霧』の六つの天候に喩えられる守護者たちは、その天候の持つ性質に通じる人格を持っている。
 『嵐』。激しく荒々しく雨と雷を伴い天空を縦横に駆け巡る掃討者。大空に仇成すものを全て駆逐する。
 『晴』。天空を明るく照しだす日輪。大空と大空の下に集うものに活力を注ぐ。
 『雷』。激しい一撃を秘めた天空より放たれる破軍の槍。大空の敵に鉄槌を振り下ろす。
 『雨』。天空より降り注ぐ破壊と癒しの表裏の顔を持つ天水。大空の憂いを洗い流し穏やかな静寂を齎す。
 『雲』。何にも捕らわれず天空にただ在る孤高の浮雲。時に大空に在りてその力を与える。
 『霧』。地上を覆い天空との狭間を曖昧にする一時の幻。大空を狙う者を幻惑しその姿を隠す。
 そして。
 『大空』は、全てに染まり全てを受け入れる。一にして全。唯一無二の天空―――

 『大空』を守るべく存在するはずの彼らではあるが、必ずしもそうとは言い切れないのが事実だ。何せ『大空』の最たる特徴は『何でも受け入れる』だ。敵対者だろうが、中立者だろうが、独立者だろうが、本当に、本っっっ当に、『何でも』受け入れる。それが『大空』だ。
 ぶっちゃけ、『大空』が「アイツなんか良いなぁ。よし、アイツに指輪渡そう」と言えばそれで決まりなのだ。そう、そうやって自分の『大空』の守護者は、行き当たりばったり背後関係丸無視一から十まで超直感任せで決まったのだ。冗談抜きの真面目な話。
「そういや、そっちも結構アレなのが揃ってるよなぁ………」
「?」
 チラリと見下ろせば、漸く立ち上がった弟が不審そうに見返してくる。そんな可愛くない態度さえ可愛いと変換される血の繋がりの偉大さに苦笑しながら、わしわしと程よい位置にある頭を撫でれば、「何すんだっ!!」と結構本気で抵抗してくる。それでもダイナマイトは持ち出さない辺りやっぱり可愛いのだ、この弟は。願わくば、ジョットもこんな穏やかな感情で弟を想ってくれていると良いのだが。
「お前も苦労すんだろうなぁ」
「何しみじみ言ってやがんだ」
 誰よりも『大空』に心酔するあまりきっと最も傍近くで苦労を買って出るのだろう自分と同類の弟は、その苦楽すら幸せだと感じるのだろう。彼らも良く似ていたが、自分らも良く似た兄弟だ。喜ばしいやら、面映ゆいやら、心配やら―――
 誰も彼も幸せになってくれるといい。
 幼馴染もその弟も、片親だけ血の繋がった弟も妹も、誰もが幸せで在ればいい。
「隼人。悪ぃけどてめえんトコに泊めてくんねぇ? 家賃光熱費持つから」
「アホ。折半でいいっつーの」
「グラシエ、隼人」
「ふんっ」
 根は優しい天邪鬼な弟は、不器用に気づかいそっぽを向いた。

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御月雪華

Author:御月雪華
自サイトにて、オリジナルと二次創作の小説を載せています。
蝸牛の歩みよりも鈍い更新速度ですが、興味のある方はどうぞお気軽にお越しください。

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