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ただいま風邪でダウン中……

木曜日から37度~38度をうろうろしてへばっております。
週一更新が早くもぽしゃったのは不可抗力だと主張したい……
今日、漸くだいぶ楽になりました。月曜日には仕事に行けそうです。良かった良かった。
そろそろ調理しなくても食べれる食料の備蓄が(汗)。
不幸中の幸いは、熱や頭痛、関節痛はあれども喉痛はないことでしょうか。いつもなら、熱はなくとも水が飲めなくなるタイプの引き方をしていますので、その分は楽でした。
水分を取ってひたすら眠っていればいい、って普段よりも楽な引き方です。
いつもは水も碌に飲めないのに、熱がないから休むわけも行かずに仕事仕事ですから(乾笑)。

しかし、そんな時だからこそネタがふよふよ浮かぶもので、ノートPCの電源入れっぱなしで思いついた都度入力しておりました。
次話じゃないですけれども(遠い目)。
うんうん、きっとどうにかなるなる。



その一部。






 不意に、天空高く光が爆発した。光の中から躍り出るように飛び出したのは、翼を持たざる空飛ぶ蛇の如き生き物。
「っ!! 高槻っ!!」
 夏貴が満面の笑みを浮かべて両腕を伸ばすと、応えるように空飛ぶ蛇は、少年を長大な体躯で取り囲みながら舞い降りて来た。
 近くで見たその生き物は圧巻の一言だった。身体の長さに比すれば短い手足は鰐を思わせたが、どっしりと地を踏む四肢は虎を思わせる。備わる爪の鋭さは猛禽類だろうか、地面をがっしりと噛んでいる。誇らし気に天に伸びる角は鹿に似て、獅子にも勝る鬣【たてがみ】を靡かせる姿は優美だった。
 今まで見たことも無い生き物に圧倒されている中、無邪気に太い首に抱きついていた夏貴がちょいと跨るとその不思議な生き物は一気に天に駆けあがっていく。
「あっ!!」
「じゃーなっ!! 迎えが来たから俺は帰るっ!! お前も元気でやれよっ!!!」
「夏姫っ!!」
 ファルシオンの目の前で、夏貴は長大な翼持たぬ蛇の鬣に包まれ、空高く光と共に消えて行った―――




「サンキューな、高槻。助かった。いやー、どうやって帰ろうかと」
 竜の姿から宮司姿の少年に戻った若葉は、縁側に置いてあった手拭を無造作に夏貴の顔に投げつけた。
「わっぷっ。何すんだよぉ」
「取りあえず、顔でも洗って来い」
「顔ぉ? 何かついてるか?」
 言われて拭った手の甲に触れたのは、
「へ? 涙?」
「え? え? 何で??」
「なぁ、何で俺、泣いてんの……?」
「俺が知るか」
「高山」
「今度、昼飯奢れよ」
「おうよ」
「お前ってさ、また誰かを好きになる気はあるんだよな?」
「とーぜんっ!! 可愛い嫁さん貰って、息子とキャッチボールすんのが夢だぞ?」
「ふーーん……なら、いつか俺の可愛い娘をお前の息子の嫁にやるよ。俺が心底惚れた女に一番よく似た最初の娘をやる」
「なんだ? まるで見てきたみたいに」
「『視た』からな。お前の息子が見事口説き落とせれば、俺は快く嫁にやるよ」
「お前と親戚、ねぇ……ま、それも悪くねェか」
 他愛無い話をしている間も、ぼろぼろぼろぼろ涙は溢れて零れ落ちる。
 欠片も未練の無い夏貴の代わりに惜しむかの如く、ただほろほろほろほろ溢れて流れた。
「ああ、そっか。アンタが泣いてんのか、夏姫………」
 仰いだ空は、もう乾いた風吹くあの国の空とは別物だった。

                                     ―――「夢幻の夏、有限の夏」




「この状況で放置って、相手の女に失礼なんじゃねーの?」
「触れるのが恐い」
「恐い?」
「壊しそうで、恐い」
「しゃーない。混ざれ、紅刃、蒼姫」
「?」
「俺相手でも、壊しそうで恐いか?」
「この身は戦場のど真ん中に突っ込んで行っても、平然と全て焼き尽して焦土に独り立つような身体だ」
「俺も、お前が触れるだけで壊れそうか?」
「いいよ、許してやる」
「春、日?」
「お前の恐怖も何もかも、全部俺に預けてしまえ」
「おいで、『とーや』」
                                  ―――「風に寄り添うひと」






 『彼女』は、其処に在った。

 ぐるりと見まわす視界全てを埋め尽くす焦げた茶色の樹肌、地平の彼方まで覆ってもまだ尽きぬ数多の枝葉。
 それは、凛とした凍てつく大気の中、鮮やかな深緑を纏う一本の大樹だった。
 その大きさに圧倒され、その威容に畏怖を覚え、その存在に安らぎを感じた。
 そう、童謡の中の見えない母親の手を疑いもしない、幼子の無邪気な信頼にも似ていただろう。

 『彼女』も、其処に居た。

 どれだけ此処で祈り続けているのだろうか。
 この、全てが一瞬にも何時間にも思える現【うつつ】とは薄皮一枚次元の離れた空間は、吐く息は白く、その場の気温を容易に想像させるにも関わらず、不思議と寒さを感じさせなかった。
 心奪われていたからかもしれない。この目の前に聳える大樹と『彼女』らに。
 その有様は、生命【いのち】そのものであり、また祈りそのものだった。
 無性に触れたくなり、手を伸ばす。しかし、思いに反して手はぴくりとも動かない。本能が触れてはいけない、触れるべきでは無いと警告を発しているのだ。尊く、清らかなものを汚すべきではない、と。
 伸ばそうとした手をきつく握りしめる。爪が刺さった手のひらから、この空間に存在しない紅い血の色が滴った。無意識に眼前に手をかざし血を舐めとる。舌先を痺れさせる鉄錆の味だけが、自分が確かに此処に在るのだと実感させてくれた。

                                        ―――「世界樹の巫子」



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御月雪華

Author:御月雪華
自サイトにて、オリジナルと二次創作の小説を載せています。
蝸牛の歩みよりも鈍い更新速度ですが、興味のある方はどうぞお気軽にお越しください。

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